秩父「寺坂棚田の彼岸花」撮影ガイド 〜名峰武甲山の山麓、黄金に輝く棚田と彼岸花
東京から1時間半ほどの場所にある寺坂棚田。車・電車でのアクセスが良く、棚田と彼岸花の風景撮影スポットとして人気があります。秩父のシンボル・武甲山とセメント工場、真っ赤に咲き乱れる彼岸花、風に揺れる黄金色の稲穂。そんな贅沢な風景を満喫できる場所です。夏が終わり、紅葉が始まる前の期間の撮影にオススメのスポットです。
寺坂棚田とは
寺坂棚田は埼玉県最大級の棚田で、秩父のシンボル名峰武甲山の北麓に位置しています。面積は東京ドームと同程度の4haほど。夏には「ホタルかがり火まつり」秋には「寺坂棚田彼岸花まつり」が行われ四季を通して棚田風景を満喫できます。
寺坂棚田はピラミダルな武甲山、三菱マテリアル横瀬工場と、自然と近代化の工業建造物が融合している全国でも珍しい場所になっています。
寺坂棚田へのアクセス
車で行く場合は、国道299号の横瀬町役場を目指します。横瀬町役場前の東側に「町民会館前」という交差点があり、そのすぐ東に歩道橋があります。その歩道橋のところにある細い道を北側に進んで行くと、左側にウオーターパークシラヤマという公園があります。道なりに進んで行くと右側に寺坂棚田南側の駐車場とトイレがあります。
電車の場合は、西武秩父線「横瀬」駅で下車。歩いて30分ほどで棚田に到着します。
棚田の上部へ
駐車場から道路を歩いて棚田の最上部に向かいます。棚田の中にも遊歩道がありますが、道路を歩いた方が楽だと思います。デザインされたカカシがたくさん立っており、賑やかな秋になっていました。
棚田を横から見ると道路近くに彼岸花が群生しています。彼岸花を主役にした棚田風景はこの辺りからの撮影が一番良いと思います。斜めから棚田を見るので立体感があります。
イネが刈られた場所と、まだ刈られていない場所、そして刈られたイネが干してある場所があり、雰囲気のある棚田風景を味わうことができました。
「周囲の山々と空を入れて撮影」
青空が出ている時は、周囲の山や空を入れて撮影すると、さらに広大な風景になります。
「棚田最上部の道路の様子」
最上部は写真のような道路になっています。夏の「ホタルかがり火まつり」の時はここに三脚がずらりと並びます。
「あずまや」
棚田の最上部から少し下ったところにあずまやがあり、ベンチで休憩することができます。
棚田の中の遊歩道を歩くことができるので、彼岸花に寄って撮影することができます。武甲山を背景にした広大な風景、彼岸花と棚田風景の切り撮りと、広角・標準・望遠レンズを使い、様々なパターンで撮影が可能な場所になっています。
「一本の木」
あずまやの近くに一本の木があり、撮影時のワンポイントとして人気があります。
武甲山と棚田
寺坂棚田の全景です。棚田はさほど傾斜がなく、なだらかな斜面になっています。武甲山のインパクトが強烈です。田んぼの畔を彩るように咲く彼岸花が美しい。
彼岸花を手前に入れ、よりインパクトのある構図で。
武甲山と棚田を画面ギリギリまで入れて、さらに彼岸花を手前に配置しました。
「夜の棚田」
寺坂棚田を月明かりで撮影。月の明かりに照らされているので、武甲山がシルエットにならず、山の表情まで写すことができました。光り輝く工場と黄金色に染まる棚田、彼岸花の赤色のコラボレーション。
「青空と彼岸花」
棚田の彼岸花には青空がとてもよく似合います。
この日は青空に程よく雲が流れ、味のある写真を撮ることができました。
ホタルかがり火まつり
夏に撮影したかがり火祭りの時の写真です。
赤くホタルのように輝くかがり火はとても幻想的でした。夕方から道路には三脚がずらりと並び、かがり火が灯される頃には場所がないほど満員状態でした。
三菱マテリアル横瀬工場
寺坂の棚田から武甲山を眺めるとその麓に大きな工場があります。秩父の風景のシンボルの一つになっている建物で、秩父の雲海撮影の時のポイントになる建物として人気があります。
「夜の工場」
夜はライトによって闇の中に浮かび上がるような工場写真が撮れます。2本の煙突から煙が立ち上り、妖艶とも言える美しい工場夜景。
寺坂棚田彼岸花 撮影後記
東京から最も近い棚田とも言える寺坂棚田。夏のかがり火の時とは全く違った風景になっていました。
棚田と彼岸花の組み合わせの撮影は今回が初めてでしたが、黄金色に染まる棚田と彼岸花は本当に美しく、楽しい撮影の時間を過ごすことができました。
寺坂棚田は秩父を代表する撮影スポットのひとつになりつつあり、撮影環境がとても良いです。車・電車で気軽に撮影にいける場所です。
棚田+印象的な山+工場というベースに「かがり火」「彼岸花」と4つもの要素を入れることができるフォトジェニックな場所になっています。